性質並びにその火災予防及び消火の方法
乙種第五類危険物
第五類危険物は自己反応性物質です。
第五類危険物は、酸素を有する可燃物であるため、点火源があれば、他から酸素の供給がなくても燃焼する物質です。加熱、衝撃、摩擦等で、発火、爆発することがあります。
自己燃焼(内部燃焼)性を有する可燃性物質で、燃焼速度がきわめて速い性質を持っています。また、空気中に長時間放置すると分解が進み、自然発火するものがあります。
貯蔵・取扱いに際しては、加熱、衝撃、摩擦を避け、室温、湿気、通風等、環境に注意しなければなりません。
消火の方法としては、大量の水による冷却消火が有効です。
ここでは、このような危険性を有している自己反応性物質について学習しましょう。
第五類の危険物は、消防法別表第一の第五類の項の品名欄に掲げる物品で、自己反応性物質の性状を有するものをいう。
【自己反応性物質】
下記の試験において一定の性状を示す固体又は液体である。
・爆発の危険性を判断するための試験(熱分析試験)
・加熱分解の激しさを判断するための試験(圧力容器試験)
第五類
自己反応性物質
〇有機過酸化物
・過酸化ベンゾイル
・エチルメチルケトンパーオキサイド
〇硝酸エステル類
・硝酸メチル
・硝酸エチル
・ニトログリセリン
・ニトロセルロース
〇ニトロ化合物
・ピクリン酸
・トリニトロトルエン
〇ニトロソ化合物
・ジニトロソペンタメチレンテトラミン
〇アゾ化合物
・アゾビスイソブチロニトリル
〇ジアゾ化合物
・ジアゾジニトロフェノール
〇ヒドラジンの誘導体
・硫酸ヒドラジン
〇ヒドロキシルアミン
・ヒドロキシルアミン
〇ヒドロキシルアミン塩類
・硫酸ヒドロキシルアミン
・塩酸ヒドロキシルアミン
〇その他のもので政令で定めるもの
・アジ化ナトリウム
・硝酸グアニジン
〇前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
<共通する性質>
〇いずれも可燃性の固体または液体である。
〇ほとんどのものが酸素を含んでおり、自己燃焼しやすい。
〇燃焼速度が速い。
〇加熱、衝撃、摩擦等により、発火、爆発するものが多い。
〇空気と長時間接触すると分解が進み、自然発火するものがある。
〇引火性のものがある。
〇金属と反応して爆発性の金属塩を生じるものがある。
〇比重は1より大きい。
<共通する火災予防の方法>
〇火気、加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
〇換気の良い冷暗所に貯蔵する。
〇乾燥している状態や、湿気が多い状態で分解しやすく、危険性があるものは、特に室温、湿度、通風に注意して、適切な状態を保つ。
<共通する消火の方法>
〇可燃物と酸素供給体が共存している物質が多く、燃焼速度が速いため、一旦燃焼すると消火は困難である。
また、少量の危険物で、火災の初期段階の場合は消火できるが、多量の危険物の場合には消火は困難となる。
〇消火にあたっては、大量に注水して冷却消火するか、泡消火剤で消火する必要がある。
乙種第五類危険物
第五類危険物は自己反応性物質です。
第五類危険物は、酸素を有する可燃物であるため、点火源があれば、他から酸素の供給がなくても燃焼する物質です。加熱、衝撃、摩擦等で、発火、爆発することがあります。
自己燃焼(内部燃焼)性を有する可燃性物質で、燃焼速度がきわめて速い性質を持っています。また、空気中に長時間放置すると分解が進み、自然発火するものがあります。
貯蔵・取扱いに際しては、加熱、衝撃、摩擦を避け、室温、湿気、通風等、環境に注意しなければなりません。
消火の方法としては、大量の水による冷却消火が有効です。
ここでは、このような危険性を有している自己反応性物質について学習しましょう。
第五類の危険物は、消防法別表第一の第五類の項の品名欄に掲げる物品で、自己反応性物質の性状を有するものをいう。
【自己反応性物質】
下記の試験において一定の性状を示す固体又は液体である。
・爆発の危険性を判断するための試験(熱分析試験)
・加熱分解の激しさを判断するための試験(圧力容器試験)
第五類
自己反応性物質
〇有機過酸化物
・過酸化ベンゾイル
・エチルメチルケトンパーオキサイド
〇硝酸エステル類
・硝酸メチル
・硝酸エチル
・ニトログリセリン
・ニトロセルロース
〇ニトロ化合物
・ピクリン酸
・トリニトロトルエン
〇ニトロソ化合物
・ジニトロソペンタメチレンテトラミン
〇アゾ化合物
・アゾビスイソブチロニトリル
〇ジアゾ化合物
・ジアゾジニトロフェノール
〇ヒドラジンの誘導体
・硫酸ヒドラジン
〇ヒドロキシルアミン
・ヒドロキシルアミン
〇ヒドロキシルアミン塩類
・硫酸ヒドロキシルアミン
・塩酸ヒドロキシルアミン
〇その他のもので政令で定めるもの
・アジ化ナトリウム
・硝酸グアニジン
〇前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
<共通する性質>
〇いずれも可燃性の固体または液体である。
〇ほとんどのものが酸素を含んでおり、自己燃焼しやすい。
〇燃焼速度が速い。
〇加熱、衝撃、摩擦等により、発火、爆発するものが多い。
〇空気と長時間接触すると分解が進み、自然発火するものがある。
〇引火性のものがある。
〇金属と反応して爆発性の金属塩を生じるものがある。
〇比重は1より大きい。
<共通する火災予防の方法>
〇火気、加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
〇換気の良い冷暗所に貯蔵する。
〇乾燥している状態や、湿気が多い状態で分解しやすく、危険性があるものは、特に室温、湿度、通風に注意して、適切な状態を保つ。
<共通する消火の方法>
〇可燃物と酸素供給体が共存している物質が多く、燃焼速度が速いため、一旦燃焼すると消火は困難である。
また、少量の危険物で、火災の初期段階の場合は消火できるが、多量の危険物の場合には消火は困難となる。
〇消火にあたっては、大量に注水して冷却消火するか、泡消火剤で消火する必要がある。
第五類
自己反応性物質
【品名・物品名ごとの各論】
〇有機過酸化物
・過酸化ベンゾイル((C6H5CO)2O2)
<形状等>
白色粒状結晶の固体
<性質>
比重 1.3 融点 106~108℃
発火点 125℃
蒸気比重 8.35
水には溶けないが、有機溶剤には溶ける。
常温(20℃)では安定である。
加熱すると100℃以上で白煙を上げながら激しく分解する。
強力な酸化作用を有する。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦、直射日光などにより分解し爆発する危険性がある。
有機物、強酸類、アミン類と接触すると、発火、爆発の危険性がある。
乾燥すると爆発の危険性がある。
皮膚に触れると皮膚炎を起こす。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦、直射日光などを避ける。
有機物、強酸類との接触を避ける。
容器は密栓する。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
乾燥状態を避ける。
<消火の方法>
大量の注水、または泡で消火する。
自己反応性物質
【品名・物品名ごとの各論】
〇有機過酸化物
・過酸化ベンゾイル((C6H5CO)2O2)
<形状等>
白色粒状結晶の固体
<性質>
比重 1.3 融点 106~108℃
発火点 125℃
蒸気比重 8.35
水には溶けないが、有機溶剤には溶ける。
常温(20℃)では安定である。
加熱すると100℃以上で白煙を上げながら激しく分解する。
強力な酸化作用を有する。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦、直射日光などにより分解し爆発する危険性がある。
有機物、強酸類、アミン類と接触すると、発火、爆発の危険性がある。
乾燥すると爆発の危険性がある。
皮膚に触れると皮膚炎を起こす。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦、直射日光などを避ける。
有機物、強酸類との接触を避ける。
容器は密栓する。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
乾燥状態を避ける。
<消火の方法>
大量の注水、または泡で消火する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・エチルメチルケトンパーオキサイド
<形状等>
無色透明の油状の液体
<性質>
比重 1.12 融点 -20℃以下
引火点 72℃
発火点 177℃
水には溶けないが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。
純粋なものは不安定である。(市販品は60%程度に希釈したもの)
強力な酸化作用を有する。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦、直射日光などにより分解し発火する危険性がある。
40℃以上で分解が促進され、布、鉄さびなどに接触すると30℃以下でも分解する。
引火性があり、激しく燃焼する。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦、直射日光などを避ける。
異物との接触を避ける。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
通気性のある蓋を使用する。(容器を密栓すると内部の圧力が上昇して分解を促進するため。)
<消火の方法>
過酸化ベンゾイルと同じ
<形状等>
無色透明の油状の液体
<性質>
比重 1.12 融点 -20℃以下
引火点 72℃
発火点 177℃
水には溶けないが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。
純粋なものは不安定である。(市販品は60%程度に希釈したもの)
強力な酸化作用を有する。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦、直射日光などにより分解し発火する危険性がある。
40℃以上で分解が促進され、布、鉄さびなどに接触すると30℃以下でも分解する。
引火性があり、激しく燃焼する。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦、直射日光などを避ける。
異物との接触を避ける。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
通気性のある蓋を使用する。(容器を密栓すると内部の圧力が上昇して分解を促進するため。)
<消火の方法>
過酸化ベンゾイルと同じ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇硝酸エステル類
・硝酸メチル(CH3NO3)
<形状等>
無色透明の液体
芳香を有し甘味がある。
<性質>
比重 1.22 沸点 66℃
引火点 15℃ 蒸気比重 2.65
水には溶けにくいが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。
揮発しやすい。
<危険性>
引火点が15℃であるため、常温(20℃)で引火、爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
火気を避ける。
容器は密栓する。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
一旦火がつくと消火は困難である。
・硝酸メチル(CH3NO3)
<形状等>
無色透明の液体
芳香を有し甘味がある。
<性質>
比重 1.22 沸点 66℃
引火点 15℃ 蒸気比重 2.65
水には溶けにくいが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。
揮発しやすい。
<危険性>
引火点が15℃であるため、常温(20℃)で引火、爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
火気を避ける。
容器は密栓する。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
一旦火がつくと消火は困難である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・硝酸エチル(C2H5NO3)
<形状等>
無色透明の液体
芳香を有し甘味がある。
<性質>
比重 1.11 沸点 87.2℃
引火点 10℃ 蒸気比重 3.14
水には溶けにくいが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。
揮発しやすい。
<危険性>
引火点が10℃であるため、常温(20℃)で引火、爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
硝酸メチルと同じ
<消火の方法>
硝酸メチルと同じ
<形状等>
無色透明の液体
芳香を有し甘味がある。
<性質>
比重 1.11 沸点 87.2℃
引火点 10℃ 蒸気比重 3.14
水には溶けにくいが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。
揮発しやすい。
<危険性>
引火点が10℃であるため、常温(20℃)で引火、爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
硝酸メチルと同じ
<消火の方法>
硝酸メチルと同じ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・ニトログリセリン(C3H5(ONO2)3)
<形状等>
無色の油状の液体
甘味がある。
<性質>
比重 1.60 融点 13℃
沸点 160℃ 蒸気比重 7.84
水にはほとんど溶けないが、有機溶剤には溶ける。
可燃性である。
8℃で凍結する。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦などにより爆発の危険性がある。
凍結させると危険性が高くなる。
毒性がある。
<火災予防の方法>
加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
貯蔵中などにこぼれて床等を汚染した際には、カセイソーダ(水酸化ナトリウム)のアルコール溶液で分解し、布等で拭き取る。
<消火の方法>
爆発的に燃焼するため、消火は困難である。
<形状等>
無色の油状の液体
甘味がある。
<性質>
比重 1.60 融点 13℃
沸点 160℃ 蒸気比重 7.84
水にはほとんど溶けないが、有機溶剤には溶ける。
可燃性である。
8℃で凍結する。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦などにより爆発の危険性がある。
凍結させると危険性が高くなる。
毒性がある。
<火災予防の方法>
加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
貯蔵中などにこぼれて床等を汚染した際には、カセイソーダ(水酸化ナトリウム)のアルコール溶液で分解し、布等で拭き取る。
<消火の方法>
爆発的に燃焼するため、消火は困難である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・ニトロセルロース(硝化綿)
<形状等>
外観は、原料の綿や紙と同様
無味無臭
<性質>
比重 1.7 発火点 160~170℃
水には溶けないが、アセトン、酢酸エチルなどにはよく溶ける。
自然分解しやすい。
<危険性>
含有窒素量が多く(硝化度が高く)なると、爆発する危険性が高くなる。
精製が悪く、酸が残っているものは、加熱や直射日光に当てると分解し、自然発火する危険性がある。
<火災予防の方法>
加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
水やエチルアルコールなどの保護液で湿潤状態にし、冷暗所に貯蔵する。
保護液から露出しないように注意する。
<消火の方法>
注水消火
<形状等>
外観は、原料の綿や紙と同様
無味無臭
<性質>
比重 1.7 発火点 160~170℃
水には溶けないが、アセトン、酢酸エチルなどにはよく溶ける。
自然分解しやすい。
<危険性>
含有窒素量が多く(硝化度が高く)なると、爆発する危険性が高くなる。
精製が悪く、酸が残っているものは、加熱や直射日光に当てると分解し、自然発火する危険性がある。
<火災予防の方法>
加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
水やエチルアルコールなどの保護液で湿潤状態にし、冷暗所に貯蔵する。
保護液から露出しないように注意する。
<消火の方法>
注水消火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇ニトロ化合物
・ピクリン酸(C6H2(NO2)3OH)
<形状等>
黄色の結晶
無臭、苦味
<性質>
比重 1.8 融点 122~123℃
沸点 255℃ 引火点 207℃
発火点 320℃
毒性がある。
冷水には溶けないが、熱湯、アルコール、ジエチルエーテル、ベンゼンなどに溶ける。
加熱すると、融点以上で昇華する。
酸性であるため、金属と反応して、爆発性の金属塩をつくる。
<危険性>
火気、衝撃、摩擦などにより、発火、爆発の危険性がある。
急激に加熱すると、約300℃以上で爆発の危険性がある。
酸化されやすい物質(アルコール、硫黄、ガソリンなど)と混合して、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
乾燥したものは危険性が高くなる。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
酸化されやすい物質との接触を避ける。
乾燥状態を避けて、冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
・ピクリン酸(C6H2(NO2)3OH)
<形状等>
黄色の結晶
無臭、苦味
<性質>
比重 1.8 融点 122~123℃
沸点 255℃ 引火点 207℃
発火点 320℃
毒性がある。
冷水には溶けないが、熱湯、アルコール、ジエチルエーテル、ベンゼンなどに溶ける。
加熱すると、融点以上で昇華する。
酸性であるため、金属と反応して、爆発性の金属塩をつくる。
<危険性>
火気、衝撃、摩擦などにより、発火、爆発の危険性がある。
急激に加熱すると、約300℃以上で爆発の危険性がある。
酸化されやすい物質(アルコール、硫黄、ガソリンなど)と混合して、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
乾燥したものは危険性が高くなる。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦などを避ける。
酸化されやすい物質との接触を避ける。
乾燥状態を避けて、冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・トリニトロトルエン T.N.T (C6H2(NO2)3CH3)
<形状等>
淡黄色の結晶
日光に当たると茶褐色に変色する。
<性質>
比重 1.6 融点 82℃
発火点 230℃
水には溶けないが、ジエチルエーテルには溶ける。
アルコールには加熱すると溶ける。
金属とは反応しない。
ピクリン酸よりやや安定。
<危険性>
酸化されやすい物質と混合して、打撃、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
溶けているものは危険性が高くなる。
<火災予防の方法>
ピクリン酸と同じ。
<消火の方法>
注水消火
<形状等>
淡黄色の結晶
日光に当たると茶褐色に変色する。
<性質>
比重 1.6 融点 82℃
発火点 230℃
水には溶けないが、ジエチルエーテルには溶ける。
アルコールには加熱すると溶ける。
金属とは反応しない。
ピクリン酸よりやや安定。
<危険性>
酸化されやすい物質と混合して、打撃、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
溶けているものは危険性が高くなる。
<火災予防の方法>
ピクリン酸と同じ。
<消火の方法>
注水消火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇ニトロソ化合物
・ジニトロソペンタメチレンテトラミン(C5H10N6O2)
<形状等>
淡黄色の粉末
<性質>
融点 255℃
水、ベンゼン、アルコール、アセトンには溶けるが、ベンジン、ガソリンには溶けない。
加熱すると200℃以上で分解し、ホルムアルデヒド、アンモニア、窒素等を生ずる。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
有機物、強酸類と接触すると、発火することがある。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦を避ける。
有機物、強酸類との接触を避ける。
<消火の方法>
注水または泡で消火する。
・ジニトロソペンタメチレンテトラミン(C5H10N6O2)
<形状等>
淡黄色の粉末
<性質>
融点 255℃
水、ベンゼン、アルコール、アセトンには溶けるが、ベンジン、ガソリンには溶けない。
加熱すると200℃以上で分解し、ホルムアルデヒド、アンモニア、窒素等を生ずる。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
有機物、強酸類と接触すると、発火することがある。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦を避ける。
有機物、強酸類との接触を避ける。
<消火の方法>
注水または泡で消火する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
|
〇アゾ化合物
・アゾビスイソブチロニトリル(〔C(CH3)2CN〕2N2) <形状等> 白色の固体 <性質> 融点 105℃(分解) 水にはほとんど溶けないが、アルコール、ジエチルエーテルには溶ける。 融点以上に加熱すると激しく分解する。 融点以下でも徐々に分解する。 <危険性> 融点以下でも徐々に分解して、窒素とシアンガスを発生する。 加熱すると爆発の危険性がある。 有毒である。 <火災予防の方法> 火気、直射日光、衝撃、摩擦を避ける。 可燃物との接触を避ける。 冷暗所に貯蔵する。 <消火の方法> 注水または泡で消火する。 |
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇ジアゾ化合物
・ジアゾジニトロフェノール(C6H2N4O5)
<形状等>
黄色の不定形粉末
日光により変色して褐色になる。
<性質>
比重 1.63 融点 169℃
発火点 180℃
水にはほとんど溶けないが、アセトンには溶ける。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦を避ける。
<消火の方法>
一般に消火は困難である。
・ジアゾジニトロフェノール(C6H2N4O5)
<形状等>
黄色の不定形粉末
日光により変色して褐色になる。
<性質>
比重 1.63 融点 169℃
発火点 180℃
水にはほとんど溶けないが、アセトンには溶ける。
<危険性>
加熱、衝撃、摩擦を加えると爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
火気、加熱、衝撃、摩擦を避ける。
<消火の方法>
一般に消火は困難である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇ヒドラジンの誘導体
・硫酸ヒドラジン(NH2NH2・H2SO4)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.37 融点 254℃(分解)
冷水には溶けにくいが、温水には溶ける。
アルコールには溶けない。
還元性が強い(酸化されやすい)。
<危険性>
融点以上に加熱すると分解し、二酸化硫黄、硫化水素などを発生するが、発火はしない。
酸化剤と接触すると激しく反応する。
皮膚や粘膜を刺激する。
<火災予防の方法>
火気、直射日光を避ける。
可燃物、酸化剤、アルカリとの接触を避ける。
<消火の方法>
注水消火
・硫酸ヒドラジン(NH2NH2・H2SO4)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.37 融点 254℃(分解)
冷水には溶けにくいが、温水には溶ける。
アルコールには溶けない。
還元性が強い(酸化されやすい)。
<危険性>
融点以上に加熱すると分解し、二酸化硫黄、硫化水素などを発生するが、発火はしない。
酸化剤と接触すると激しく反応する。
皮膚や粘膜を刺激する。
<火災予防の方法>
火気、直射日光を避ける。
可燃物、酸化剤、アルカリとの接触を避ける。
<消火の方法>
注水消火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇ヒドロキシルアミン
・ヒドロキシルアミン(NH2OH)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.20 融点 33℃ 沸点57℃
引火点 100℃ 発火点 130℃
水、アルコールに良く溶ける。
蒸気は空気よりも重い。
<危険性>
火気との接触や、直射日光に当てると、爆発の危険性がある。
蒸気は毒性がある。
<火災予防の方法>
火気、加熱、直射日光を避ける。
換気の良い冷所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
・ヒドロキシルアミン(NH2OH)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.20 融点 33℃ 沸点57℃
引火点 100℃ 発火点 130℃
水、アルコールに良く溶ける。
蒸気は空気よりも重い。
<危険性>
火気との接触や、直射日光に当てると、爆発の危険性がある。
蒸気は毒性がある。
<火災予防の方法>
火気、加熱、直射日光を避ける。
換気の良い冷所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〇ヒドロキシルアミン塩類
・硫酸ヒドロキシルアミン(H2SO4・(NH2OH)2)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.90 融点 170℃(分解)
水に溶けるが、アルコールには溶けない。
還元性が強い(酸化されやすい)。
<危険性>
火気、加熱により、爆発の危険性がある。
蒸気は毒性がある。
水溶液は強酸性で金属を腐食する。
<火災予防の方法>
火気、加熱を避ける。
乾燥状態を保つ。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
・硫酸ヒドロキシルアミン(H2SO4・(NH2OH)2)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.90 融点 170℃(分解)
水に溶けるが、アルコールには溶けない。
還元性が強い(酸化されやすい)。
<危険性>
火気、加熱により、爆発の危険性がある。
蒸気は毒性がある。
水溶液は強酸性で金属を腐食する。
<火災予防の方法>
火気、加熱を避ける。
乾燥状態を保つ。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・塩酸ヒドロキシルアミン(HCl・NH2OH)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.67 融点 151℃
水に溶け、アルコールにわずかに溶ける。
<危険性>
火気、加熱により、爆発の危険性がある。
蒸気は毒性がある。
水溶液は強酸性で金属を腐食する。
115℃以上に加熱すると爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
火気、加熱を避ける。
乾燥状態を保つ。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.67 融点 151℃
水に溶け、アルコールにわずかに溶ける。
<危険性>
火気、加熱により、爆発の危険性がある。
蒸気は毒性がある。
水溶液は強酸性で金属を腐食する。
115℃以上に加熱すると爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
火気、加熱を避ける。
乾燥状態を保つ。
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
<消火の方法>
注水消火
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〇その他のもので政令で定めるもの
・アジ化ナトリウム(NaN3)
<形状等>
無色の板状結晶
<性質>
比重 1.8 融点 300℃
水には溶けるが、エチルアルコールにはあまり溶けず、ジエチルエーテルには溶けない。
300℃以上に加熱すると分解する。
アジ化ナトリウム自体に爆発性はない。
<危険性>
酸を加えると有毒で爆発性のアジ化水素酸を発生する。
水及び重金属と反応して、極めて危険性の高いアジ化物を生じる。
<火災予防の方法>
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
酸、金属粉との接触を避ける。
<消火の方法>
乾燥砂などで窒息消火する。
・アジ化ナトリウム(NaN3)
<形状等>
無色の板状結晶
<性質>
比重 1.8 融点 300℃
水には溶けるが、エチルアルコールにはあまり溶けず、ジエチルエーテルには溶けない。
300℃以上に加熱すると分解する。
アジ化ナトリウム自体に爆発性はない。
<危険性>
酸を加えると有毒で爆発性のアジ化水素酸を発生する。
水及び重金属と反応して、極めて危険性の高いアジ化物を生じる。
<火災予防の方法>
換気の良い冷暗所に貯蔵する。
酸、金属粉との接触を避ける。
<消火の方法>
乾燥砂などで窒息消火する。
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・硝酸グアニジン(CH6N4O3)
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.44 融点 215℃
水,アルコールに溶ける。
<危険性>
急激な加熱、衝撃、摩擦により、爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
加熱、衝撃、摩擦を避ける。
<消火の方法>
注水消火
〇前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
<形状等>
白色の結晶
<性質>
比重 1.44 融点 215℃
水,アルコールに溶ける。
<危険性>
急激な加熱、衝撃、摩擦により、爆発の危険性がある。
<火災予防の方法>
加熱、衝撃、摩擦を避ける。
<消火の方法>
注水消火
〇前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの