地下タンク貯蔵所の基準
(1)地下タンク貯蔵所
地盤面下に埋没されているタンクにおいて、危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所で、簡易タンク貯蔵所以外のものをいう。
(政令第2条第4号)
危険物を貯蔵し、又は取り扱う地下タンクのことを「地下貯蔵タンク」という。
(政令第13条第1項第1号)
(2)地下タンク貯蔵所の位置
①保安距離
保安距離に関する規制はない。
②保有空地
保有空地に関する規制はない。
(3)地下タンク貯蔵所の構造
設置方法として、以下の3通りがある。
・タンク室内に設置する方法
・直接地盤面下に埋没する方法
・コンクリートで被覆して地盤面下に埋没する方法
(1)地下タンク貯蔵所
地盤面下に埋没されているタンクにおいて、危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所で、簡易タンク貯蔵所以外のものをいう。
(政令第2条第4号)
危険物を貯蔵し、又は取り扱う地下タンクのことを「地下貯蔵タンク」という。
(政令第13条第1項第1号)
(2)地下タンク貯蔵所の位置
①保安距離
保安距離に関する規制はない。
②保有空地
保有空地に関する規制はない。
(3)地下タンク貯蔵所の構造
設置方法として、以下の3通りがある。
・タンク室内に設置する方法
・直接地盤面下に埋没する方法
・コンクリートで被覆して地盤面下に埋没する方法
ポイント!
地下タンク貯蔵所に関する試験では、ほとんどの場合、「二重殻タンク以外のタンクを地盤面下に設けられたタンク室に設置された地下貯蔵タンク」について出題されます。
二重殻タンク以外のタンクを地盤面下に設けられたタンク室に設置する場合
(政令第13条第1項)
① 地下貯蔵タンクは、地盤面下に設けられたタンク室 に設置すること。
② タンクとタンク室の内側との間は、0.1m以上の間隔を保ち、かつ、タンクの周囲に乾燥砂を詰めること。
③ タンクの頂部は、0.6m以上地盤面から下 にあること。
④ タンクを2以上隣接して設置する場合は、その相互間に1m以上の間隔を保つこと。
なお、タンクの容量の総和が指定数量の100倍以下の場合は、0.5m以上とすること。
⑤ タンクの厚さは、3.2mm以上の鋼板で気密に造るとともに、圧力タンクを除くタンクにあっては70キロパスカルの圧力で、圧力タンクにあっては最大常用圧力の1.5倍の圧力で、それぞれ10分間行う水圧試験において漏れ、又は変形しないこと。
⑥ タンクの外面は、錆止め塗装をするなどの保護をすること。
(4)地下タンク貯蔵所の設備
① 圧力タンクには、安全装置を設けること。
なお、安全装置の基準は製造所の基準を準用すること。
② 圧力タンク以外のタンクには、無弁通気管又は大気弁付通気管を設けること。
通気管は下記の基準を満たすこと。
・地下貯蔵タンクの頂部に取り付けること。
・通気管のうち地下の部分については、その上部の地盤面にかかる重量が直接当該部分にかからないように保護し、接合部分(溶接部は除外)については損傷の有無を点検することができるよう措置を講ずること。
・可燃性の蒸気を回収するための弁を通気管に設ける場合は、当該通気管の弁は、地下貯蔵タンクに危険物を注入する場合を除き常時開放している構造であるとともに、閉鎖した場合は、10キロパスカル以下の圧力で開放する構造とすること。
・その他、無弁通気管にあっては、屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所の基準を準用すること。
③ 液体の危険物のタンクには、危険物の量を自動的に表示する装置を設けること。
④ 液体の危険物のタンクの注入口は、屋外に設け、屋外貯蔵タンクの注入口の基準を準用すること。
⑤ ポンプ設備は、ポンプ及び電動機を地下貯蔵タンク外に設ける場合は、屋外貯蔵タンクの基準が準用される。又、地下貯蔵タンク内に設ける場合は、規則に定めるところによる。
⑥ 地下貯蔵タンクの配管は、タンクの頂部に取り付けるほか、製造所の基準を準用すること。
⑦ 電気設備は、製造所の基準を準用すること。
⑧ 地下貯蔵タンク又はその周囲には、当該タンクからの液体の危険物の漏れを検知する設備(4箇所以上の管) を設けること。
頻出事項!
主な基準は以下のとおりです。
【地下タンク貯蔵所の基準】
〇 地盤面下に設けられたタンク室に設置(設置方法、タンクの種類による)
〇 タンクとタンク室の内側との間は0.1m以上で、周囲に乾燥砂
〇 タンクの頂部は0.6m以上地盤面下
〇 配管はタンクの頂部に取付
〇 圧力タンク以外のタンクには無弁通気管又は大気弁付通気管を設置
〇 液体の危険物タンクには、危険物の量を自動的に表示する装置を設置
〇 危険物の漏れを検知する設備(漏えい検査管等)を設置(4箇所以上)
★ 次のような問題が出題されます。★
地下タンク貯蔵所(例:ボイラー、自家発電)は、地盤面下に埋没されているタンクにおいて危険物を貯蔵し、または取扱う施設です。
この地下タンク貯蔵所に関しては、次のような形で出題されることがあります。
【問題】
地下タンク貯蔵所の技術基準として、次のうち誤っているものはどれか。
(1)地下貯蔵タンクとタンク室の内側との間は、0.1メートル以上の間隔を保つこと。
(2)地下貯蔵タンクを2以上隣接して設置する場合は、その相互間に1メートル以上の間隔を保つこと。
(3)地下貯蔵タンクは、厚さ3.2ミリメートル以上の鋼板で造ること。
(4)液体の危険物の地下貯蔵タンクには、危険物の量を自動的に表示する装置を設けること。
(5)地下貯蔵タンクの頂部は、0.5メートル以上地盤面から下にあること。
【解答】
(5)
【解説】
地下貯蔵タンクの頂部は、0.6メートル以上地盤面から下にあること。
(危政令第13条第1項第3号)