危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法

主要項目
    　■ 危険物の分類と
　    　類別の性質　
        ■ 第四類危険物
　　 （引火性液体）
        ■ 第四類危険物の
　　　品名ごとの一般的性質
        ■ 第四類以外の危険物
　　　
■危険物の分類と類別の性質
類ごとの総括的性質
消防法では、
「危険物とは、別表の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するもの」
と定められており、各類の危険物の特性は以下のとおりである。

類別　　　　：第一類
性質　　　　：酸化性固体
性状（状態）：固体
性質の概要　：そのもの自体は燃焼しないが、他の物質を強く酸化させる性質を有する固体であり、可燃物と混合したとき、熱、衝撃、摩擦によって分解し、極めて激しい燃焼を起こさせる。

類別　　　　：第二類
性質　　　　：可燃性固体
性状（状態）：固体
性質の概要　：火災によって着火しやすい固体または比較的低温（４０℃未満）で引火しやすい固体であり、燃焼が速く消火することが困難である。

類別　　　　：第三類
性質　　　　：自然発火性物質
　　　　　　　　および禁水性物質
性状（状態）：液体または固体
性質の概要　：空気にさらされることにより自然に発火し、または、水と接触して発火し若しくは可燃性ガスを発生する。

類別　　　　：第四類
性質　　　　：引火性液体
性状（状態）：液体  （第三石油類、第四石油類、動植物油類は１気圧２０℃で液状であるものに限る）
性質の概要　：液体であって引火性を有する。引火性の蒸気を発生し、火気等による引火または爆発の危険性がある。

類別　　　　：第五類
性質　　　　：自己反応性物質
性状（状態）：液体または固体
性質の概要　：加熱分解などにより、比較的低い温度で多量の熱を発生し、または爆発的に反応が進行する。

類別　　　　：第六類
性質　　　　：酸化性液体
性状（状態）：液体
性質の概要　：そのもの自体は燃焼しない液体であるが、混在する他の可燃物の燃焼を促進する性質を有する。
​
注 ：
液体とは、１気圧において２０℃で液状であるもの、または２０℃を超え４０℃以下の間において液状となるものをいう。
気体とは、１気圧において、２０℃で気体状であるものをいう。
固体とは、液体または気体以外のものをいう。

​

★ 次のような問題が出題されます。★

​危険物の類ごとの性質に関しては、次のような形で出題されることがあります。

​【問題】
危険物の類ごとの性質として、次のうち正しいものはどれか。
（１）第二類危険物は、すべて引火性固体である。
（２）第三類危険物は、すべて自然発火性物質である。
（３）第四類危険物は、すべて自己反応性物質である。
（４）第五類危険物は、すべて酸化性固体である。
（５）第六類危険物は、すべて酸化性液体である。

【解答】
（５）

【解説】
（１）第二類危険物は、すべて可燃性固体である。
（２）第三類危険物は、自然発火性物質および禁水性物質である。
（３）第四類危険物は、すべて引火性液体である。
（４）第五類危険物は、すべて自己反応性物質である。
（５）第六類危険物は、すべて酸化性液体である。
​（法別表第一）