基礎的な物理学
主要項目
■ 物質の状態変化
■ 気体の性質
■ 熱とその移動
■ 湿度
■ 電気と静電気
■ 熱とその移動
主要項目
■ 物質の状態変化
■ 気体の性質
■ 熱とその移動
■ 湿度
■ 電気と静電気
■ 熱とその移動
熱と熱量
高温の物体Aと低温の物体Bを接触させると、AからBへ熱が移動し、やがてAとBの温度は等しくなる。
移動した分子のエネルギーを熱、その量を熱量という。
熱量の単位:J(ジュール)
純水1gの温度を、1気圧のもとで1℃だけ上昇させるのに必要な熱量は
4.186J(1cal)
である。
比熱と熱容量
ある物質1gの温度を1℃(1K(ケルビン))上昇させるのに必要な熱量をその物質の比熱という。
単位はJ/g・℃である。
又、ある物質の質量をm(g)、比熱をc(J/g・℃)としたとき、その物質の温度を1℃だけ上昇させるのに必要な熱量をその物質の熱容量Cという。
C=m・c(J/℃)
ここで、物質をt℃上昇させるのに必要な熱量 Q(J)は次のような式となる。
熱量 = 質量 × 比熱 × 温度差
Q = m・c・t(J)
高温の物体Aと低温の物体Bを接触させると、AからBへ熱が移動し、やがてAとBの温度は等しくなる。
移動した分子のエネルギーを熱、その量を熱量という。
熱量の単位:J(ジュール)
純水1gの温度を、1気圧のもとで1℃だけ上昇させるのに必要な熱量は
4.186J(1cal)
である。
比熱と熱容量
ある物質1gの温度を1℃(1K(ケルビン))上昇させるのに必要な熱量をその物質の比熱という。
単位はJ/g・℃である。
又、ある物質の質量をm(g)、比熱をc(J/g・℃)としたとき、その物質の温度を1℃だけ上昇させるのに必要な熱量をその物質の熱容量Cという。
C=m・c(J/℃)
ここで、物質をt℃上昇させるのに必要な熱量 Q(J)は次のような式となる。
熱量 = 質量 × 比熱 × 温度差
Q = m・c・t(J)
熱の移動
伝導
熱が温度の高い方から低い方へ移動する現象を伝導という。この伝わり方は、2つの温度の異なる部分の温度差が大きいほど強く、温度差に比例して熱が伝わる。熱伝導は物質が異なるとその程度が変化する。すなわち、熱の伝わる割合が物質によって異なるが、これを熱伝導率という。一般的に固体>液体>気体の順に熱伝導率は小さくなる。
対流
気体や液体などの流体の移動によって熱が移動する現象を対流という。
気体や液体が加熱されるとその部分が膨張し、密度が小さくなって上昇し、そのあとに低温の密度が大きい部分が流れ込むことで流体の循環が起こる。
放射(ふく射)
熱せられた物体が放射熱を出して、他の物体に熱を与える現象を放射(ふく射)という。
放射は、中間の介在物と関係なく直接熱が移動するので真空中でも伝わる。
従って、危険物の火災の場合のように、炎からの放射熱が他の危険物に伝わることで、たとえ熱伝導や対流の起こり得ない場合でも、燃焼している危険物の周辺の危険物から火災が発生する可能性がある。
ポイント!
火災の予防の方法として、「加熱を避ける」、「直射日光を避ける」などがありますが、上記の伝導、対流、放射に関する知識は、火災の予防の方法を検討する際の助けとなります。
火災の予防の方法として、「加熱を避ける」、「直射日光を避ける」などがありますが、上記の伝導、対流、放射に関する知識は、火災の予防の方法を検討する際の助けとなります。
熱膨張
物体は温度が上昇すると、その体積が増加する性質を持っている。この現象を熱膨張といい、線膨張と体膨張とがある。
線膨張:針金のような細い金属が加熱された場合に起こる膨張
体膨張:体積が増加する膨張で、金属の塊や容器内の気体を加熱した場合に起こる膨張
熱膨張は、固体の場合と液体、気体の場合とでは、その様態は異なり以下のようである。
①固体
固体の場合には、
線膨張率をαで表すと、
L = L0(1+αt)
L0 = 0℃の長さ
L = t℃の長さ
体膨張率をβで表すと、
V = V0(1+βt)
V0 = 0℃の体積
V = t℃の体積
の関係がある。
体膨張率は線膨張率の3倍の値を示す。
β=3α
②液体
液体の場合には、体膨張率 β のみを考えれば良い。
③気体
気体の膨張は固体や液体に比べるとはるかに大きいが、大部分の気体はその膨張率は同じである。
温度が1℃上昇すると、体積は0℃のときの体積の 1/273 増加する。
物体は温度が上昇すると、その体積が増加する性質を持っている。この現象を熱膨張といい、線膨張と体膨張とがある。
線膨張:針金のような細い金属が加熱された場合に起こる膨張
体膨張:体積が増加する膨張で、金属の塊や容器内の気体を加熱した場合に起こる膨張
熱膨張は、固体の場合と液体、気体の場合とでは、その様態は異なり以下のようである。
①固体
固体の場合には、
線膨張率をαで表すと、
L = L0(1+αt)
L0 = 0℃の長さ
L = t℃の長さ
体膨張率をβで表すと、
V = V0(1+βt)
V0 = 0℃の体積
V = t℃の体積
の関係がある。
体膨張率は線膨張率の3倍の値を示す。
β=3α
②液体
液体の場合には、体膨張率 β のみを考えれば良い。
③気体
気体の膨張は固体や液体に比べるとはるかに大きいが、大部分の気体はその膨張率は同じである。
温度が1℃上昇すると、体積は0℃のときの体積の 1/273 増加する。
★ 次のような問題が出題されます。★
熱の移動に関しては、次のような形で出題されることがあります。
【問題】
熱の移動に関して、次のうち誤っているものはどれか。
(1)太陽によって地上の物質が暖められる現象のことを放射という。
(2)熱が物質中を次々と隣の部分に伝わっていく現象を対流という。
(3)熱が高温の物体から低温の物体へ移動する仕方には、伝導、対流、放射の3つがある。
(4)伝導の度合は物質によって異なるが、この度合を表す数値を熱伝導率という。
(5)熱せられた物体がふく射線を出して他の物体に熱を与えることを放射又はふく射という。
【解答】
(2)
【解説】
熱が物質中を次々と高温部分から低温部分に伝わっていく現象を伝導という。
なお、対流とは、液体や気体の温度差によって、液体や気体が移動する現象のことをいう。
これは、液体などが加熱されると、その部分が膨張して密度が小さくなるために上昇し、その後に密度が大きく重い低温の液体などが流れ込んでくるためである。